名古屋に気に入ってるつけ麺屋があります。
最近のつけ麺屋って、
どろっとしたつけ汁に削り節粉の山があって、
麺は縮れの強い太麺で。
どこもかしこも同じでうんざりしてるのですが、
ここは、そこらのつけ麺屋とは違うのです。
適度な太さの麺。
酸っぱ辛いスープ。
食べたあとには小麦香るゆで汁。
(それは他と同じかな)
他のつけ麺屋は、
「しゃあない、つけ麺でも食べるか」と仕方なく入る程度なのですが、
ここだけは、昼時に通りかかったら嬉々として駆け込む感じ。
そんなある日、ちょうど昼時に近くに居たので、
これ幸いと行ってみたら、新メニューがあった。
もやしそば。
かなりプッシュされてる。
じゃあ試しに、と思って注文してみた。
タダの、もやしが山盛りに乗せてあるだけのラーメンだった。
大失敗…
不味くはない。不味くはないけど、
すぐ脇に美味いつけ麺があるというのに、
なぜ、どこにでもあるような
猿真似ラーメンを食べなきゃならんのか!
そのストレスが耐えがたかった。
そこで少し考えた。
メニュー板であんなにプッシュされてたら、
初めて来た客で、あのもやしそばを注文する人、
結構いるんじゃないか。
そしてそのまま、二度と来なくなる人が。
(僕のランキングでは)名古屋イチ美味いつけ麺があるのに、
初見の客に、どう見ても平均レベルを超えない品を出して良いのか。
リピート率を下げるだけなんじゃないのか。
店の評判を下げるだけなんじゃないのか。
もちろん、店の勝手です。
だけどこういうこと、僕らでもありそう。
コアじゃないところに手を広げ、
もっとも勝負したいところが隠れないようにしないとね。