電車の吊り広告を見かけた。
立命館大学の広告。
曰く、『高齢者の、高齢者による、高齢者のための運動講座』。
「福祉や健康を学ぶような学科で、こんな社会活動もしてるんですよ、あなたもこんな社会貢献のできる学びをしませんか」てな広告。
言わずと知れたリンカーンのあれをもじったコピーです。
まあ言いたいことは良いとして、最初の「高齢者の」って部分、意味をなしてないんじゃないかな。
語呂の良さだけであって。
リンカーンの演説にある、
government of the people, by the people, for the people
は、ofもbyもforも全て意味と必然性があるのはわかる。
だけどこのテンプレートを、日本語で用いる時は特に
of the people が意味のないものになってしまいがち。
このテンプレート、使う時要注意ですね。
蛇足
この記事を書くきっかけで、リンカーンのゲティスバーグ演説ってのを調べ直してみた。
戦没者墓地の奉献式でのスピーチ、という状況。
当然ですがスピーチの全文を踏まえた上での、あのフレーズ。
それらを理解した上で読むと、本当にすごくいいフレーズですね。キャッチコピー的な知られ方をしてるのがもったいないくらい。
ぜひ一度、読んでみるのをお勧めします。
読みやすくスッと理解できるサイト。
https://www.h4.dion.ne.jp/~room4me/civil/gettys.htm
原文もあって厳密な訳が読めるサイト。
Lincoln "The Gettysburg Address" (Japanese)
リンカーンの伝記を何十年ぶりに読んでみようかな。