この本、やっと読みました。
うちの会社の人事育成、よくできてるやん。その意義を理解してさえいれば。Work Rules!レビュー
読んでからさらに、この記事にするのにひと月以上かかった。
というのも、あちこち非常に示唆に富んでいて、
どこを取り上げてもためになるし、
全部を網羅したレビューを書こうと思うと
どうしてもポイントが定まらず散漫になってしまう。
というわけで、読んだらどんなことが得られそうかは、
目次を転載しておくので推測してください。
1章 創業者になろう
2章 文化は戦略を食う
3章 レイク・ウォビゴンの幻想
4章 最高の人材を探す方法
5章 直感を信じてはいけない
6章 避難所の運営は避難所に任せる
7章 誰もが嫌う業績評価と、グーグルがやろうと決めたこと
8章 トップとボトムに注目しようーー二つのテール
9章 学習する組織を築こう
10章 報酬は不公平でいい
11章 タダ(ほぼタダ)ほどステキなものはない
12章 ナッジ/選択の背中を押す
13章 人生は最高のときばかりじゃない
14章 あなたにも明日からできること
例えばナッジの使い方みたいな、明日から即参考になりそうな中身もあるし、
報酬は不公平でいい、とか、創業者になろう、とか
人間マネジメントにおいて基本的で大切な考え方を学ぶこともできる。
ひとつふたつのポイントでまとめられるような本じゃないです、これ。
私が言うのもなんですが、どっかのレビューや要約を読んで
エッセンスを得た気になって済ませてしまうにはもったいない本。
ぜひ本書をじっくり読み通して欲しい。
で、気づいたこと
で、この本を読みながら気づいたことがある。
「うちの会社でもずっと前からやっている仕組み」が結構ある。
うちなんてGoogleとかとは対極にある典型的な日本の大企業
だと思っていたんだけど、なかなかどうして。
さすが、長年人事がノウハウ蓄積し、知恵を振り絞って作ってきた仕組みなんだなあ、と、自分の会社を少し見直した。
・評価を伝える面談と、育成のための面談は同時にしない
・社員に採用を手伝わせ、(仕事の時間を削ってでも力を入れるべきという)重要性を認識させる
・個人目標と主要な結果をシートにまとめる
などなど。
いや、これ僕が入社したころからずっと我社にある制度だわ。
本当の意義を理解している人がどれだけいるかは怪しいし、
僕自身、つい5年前までは軽視してたしなぁ、こういうの。
とは言えここ数年は僕も、意義を汲んで最大限有効に運用しているつもりだった。
それでも、この本を読んで初めて「ここまでの意味があったのか」と驚いたところがある。
いや〜、思ってるよりよくできてるわ、うちの人材育成制度。
これからは、本当に意義を理解して、それを皆にも伝えつつ、
少しでもGoogleに近づくような人材育成をして行きたい。
皆さんも、この本の内容と自社の育成制度を照らし合わせてみるの、お勧めです。
期首期末に書かされる育成関連の書類を
面倒くせえなあ、なんて言いながら適当に済ませてしまうのでは、
Googleなみの育成が受けられるチャンスをみすみす逃してるのかもよ。