正確には、「人は長時間労働で自殺はしない」ですが。
電通新入社員のニュースと、それに対する様々な言及を見ているうちに、危ないなぁ、間違った問題解決へ行きそうだなあと思っていたのですが、やはり。
単にね、長時間労働では、人は自殺までしないと思うのです。
過労死はするかもしれませんが。
「経営者が長時間労働しても大丈夫なのに、新入社員がそれをして負担になるのは、裁量の問題だ」というブログ記事もありましたが、それも違うと思います。
いや、裁量のないほうが負担が大きいと言うのは事実でしょうが、それも自殺までは行かない。こんな記事もありますし。
軍のようなストレスのかかる状態では、モチベーションはかえってパフォーマンスを下げる。何を優先すべきかという明確な規律があればいい、という話です。
ストレスのかかる状態では裁量はいらない。
では、何が自殺へ追いつめたのか。
僕は「否定」だと思うのです。
右も左も分からないのに、とにかく長時間働いて頑張ったのに、
翌朝、それを否定される。
アウトプットも、夜遅くまで頑張ったこと自体さえも。
それが毎日繰り返される。
そりゃ、自殺してもおかしくないです。
就職の面接で落ち続けた学生が自殺してしまうのと同じです。
長時間働いたわけでもない学生が。
否定を食らい続けると、そうなってしまうのです。
睡眠がストレスを軽減する側面はあるようなので、
長時間労働を減らすことが、自殺を減らすことに間接的な効果はあるだろう。
だけど問題の真因を放っといてそんな対策したって仕方ないだろ。
どうか、新人が頑張った結果を否定するような、
そんな職場が少しでも減りますように。
今回の悲しい教訓から、正しい対策が取られますように。