先日、こんなエントリーを書いたわけですが。
依然、ニュースで伝わってくるのは長時間労働にスポットを当てた話ばかり。
実は労働基準監督から是正勧告受けてたとか。査察が入ったとか。
スピーディな対策は良いことですが、ズレた対策ばかりスピーディに打ったって。
問題はそこじゃないのに。
何でズレてるのわかんねえかなー、とか思ってたのですが、ふと「わかってやってるとしたら?」という設定が思い浮かんだ。
これはあり得る。
冒頭のエントリーで書いたように、「否定し続けたこと」が真因だと、電通も(あるいはマスコミも?労基も?)わかってるとしたら。
分かってるけど対策がめちゃくちゃ困難だから、分かりやすく対策の打ちやすい長時間労働にスポットを当ててるとしたら?
つまり、会社の仕事のしかた。あるいは業界のそれに根本的な原因がある場合。
しばらく前の元電通の人のブログにも近いことが書いてあったけど、広告代理店て、「否定されてなんぼ」の側面はあると思うんですよ。
「なんかグッとこないねー」とか
「もっとこう、今までにないような新しさがあって、かつ分かりやすいのがいいな」とかね。
たいして何も分かってないクライアントのお偉いさんとかに。
ロジックで否定されるならまだ反論しようもあるけど、多くの場合、好みだったりするでしょ。
もう、どうしようもない。
何度も作り直してやっと日の目をみても、 一部のうるさい一般大衆が手ぐすね引いて待っているし(カップヌードルや資生堂のCMにわざわざクレームをつけたあなたたちのことですよ)。
そういう人たちに対する耐性も鍛えなきゃ、この業界では生きていけない。
そこを改善するならば、何十年かけて解決しなきゃならんレベル。生半可な対策じゃ、とてもとても。
こう書いている僕自身だって、どうしたらいいかなんてわからない。
だから電通がたくらんでるとか言うつもりはない。
だけど、何か少しずつ良くしていかないとね。
少なくとも広告に関しては、自分が買う気のない商品のCMにまでどうこう言うのをやめたら良いとは思う。
個人的な好き嫌い言うのはもちろん自由だけど、CM放送中止させる圧力をかけるとか
ボイコットを呼びかけるってのはさすがに違うだろうねぇ。
長時間労働対策だけで、終わりにしたらダメだよ、この問題。
なんか仕様凍結後に、顧客からの仕様変更を断れないIT業界にも似たものを感じる。
広告業界だけの問題じゃないんだろうね。