要らない情報に出会えるメディア
雑誌「クーリエ・ジャポン」を愛読していました。
読み始めたきっかけは、UGGのムートンブーツに関する記事を本屋で見かけたから。
もともとは酪農作業用のブーツだったのに、セレブが目をつけて・・・
みたいな話を読んで、おぉなんかこの雑誌面白いな、と思って。
それからいろんなことを教えてもらいました。
カタールでクルマに乗ってたら、指さして笑われた。
なんで笑われなきゃいけないんだ?と思ってたら実はナンバープレートの数字が原因。
カタールでは、とある数字に特別な意味があって・・・という話。
東日本大震災以降、メガソーラーが大注目されましたが
実は海外で何年も前にメガソーラーは破たんしていて・・という話。
アメリカで政府の要職に就く女性が発表した
「結局、家庭と仕事の両立は無理だった」という論文。
元プロバスケ選手のデニスロッドマンが北朝鮮に招待されて行ってる話。
などなど。
知る気もなかった面白い話がいろいろ載ってました。
雑誌をWebに変えたらどうなった
そんなクーリエジャポンですが、しばらく前にWebへ完全移行しました。
会員制有料Webサイトという位置づけ。
定期購読契約をしてたので、それからも続けてたんですが、読む頻度は激減。
読みにくいし、何より、面白くない。
いや、ひとつひとつの記事は変わらず面白いですよ。
ダリエン地峡を超えた人の話とか、数学者コンウェイの話とか。
確かに、他じゃ読めない記事がたくさんある。
でも「クーリエジャポンを読んでた面白さ」はなくなった。
知る気もなかった面白い話 に出会わない。
そりゃそうだ。タイトル見て、読もうと思った記事だけクリックするんだもん。
知る気もなかった面白い話ってのは、たいがい、ちょっとしたコラムなんかにある。
海外こぼれ話、みたいな感じ。
だけど、毎週充実した特集記事がアップされる(これはすごいことなんだけど)状態では
コラムなんて、スマホ画面の上のほうには出てこないわけです。
「雑誌メディアであるクーリエジャポン」を読んでる意味は、なくなっちゃった。
すごく勝手でぜいたくなことを言ってるとは思いますが、それが私の主観的な感想です。
大好きなものが一つ消えてしまった。
今、足りないもの
結局、知りたいことはなんでも検索で調べられる時代、
「望んでもいなかった情報」に出会うことが大事になってくるんです。
望んだ情報ばかり取っていると、脳みそが痩せていく気がするんですよ。
雑誌なんてもともと、合理的なメディアじゃないのだから、
合理性を持ち込んでは、合わないんじゃないでしょうかね。
ま、収益が上がっているなら、成功だと思いますが。
ひさしぶりに、雑誌を定期購読しようかな。
興味の幅を広く持ち続けるには、このあたりなんかよさそうですね。
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