先日、久しぶりに一風堂行きました。そしたらこんなラーメンが出てきた。
なんですかね、これ。こんなの頼んでないんですけど。メニュー確認してみたら、やっぱり本来、海苔はついてない。「海苔をタダでつけてやるから、広告を見ろ。タダやからええやろ」ということのようですね。もちろん、注文時にそんな説明は一切なし。
たかが広告、されど広告
一気に食べる気がなくなりました。一風堂来て替え玉しなかったの、何年ぶりだろうか。私、最近こそ行く頻度が落ちましたが、2年くらい前までは一風堂、結構通っていました。月2~3回くらいかな。でも、もうしばらく行かないでしょうね。タダならともかく、いつもと同じラーメン代払ってんのに、なんで今日は広告見せられるんだ。たった海苔一枚もらったくらいで。
ただ、うちの妻は「あ、面白いね。海苔もタダでついてくるし、ラッキー」くらいの感じでした。たぶん、そういう人が大多数なのでしょう。気に入らないなら、行かなければいいだけです。それでも私がこのエントリーを書こうと思ったのは、「自社の大切なものを見失う」ってビジネスでもよくある失敗だよなあ、と思ったから。
ラーメン屋が一番大切にするはずのもの
ラーメン屋が、顧客に提供する価値とは何でしょう?おいしいラーメンですよね。おいしいラーメンがあったうえで、野菜山盛りだの、味集中システムだの付加価値があるわけです。ところがこの「広告海苔」は、最も大切であるはずのラーメンの価値を、ラーメン屋自らおとしめている。海苔無料という付加価値を付けたつもりが、本体の価値を下げている。広告海苔が美味そうだと思う人、いないでしょ。しかもUNOの広告て。洗顔料やら整髪料を思い浮かべながらご飯食べて、おいしいわけないでしょう。わざわざラーメンをマズそうにするなんて、完全に見失ってます。自分たちが顧客に何を提供しているか、見失ったままであれば、落ちぶれるのは時間の問題。それでも来てくれるのは”一風堂の味が好きな人”じゃない。”海苔がタダでついてるラーメンが食べたい人”だけです。味を損なうようなことをし続けるなら、そりゃ当然です。
こんなこと言ってますけど、私は新しいチャレンジとか、広告とかは結構好きです。テレビ番組よりCMのほうが楽しめるくらい。でもね。これは、見失っちゃいましたね。どこへ行くんでしょう、一風堂。自分が見失ってることに、早く気づくことを祈るばかりです。