今まで世の中になかったものを産み出すには、どうしたらいいのか?
考えたこと、ありますか。
自分が考えついたものが、いままで世の中になかったものなら、きっと楽しいよね。でも、今まで誰も考えつかなかったものを、自分が考えつけるわけがない。きっと誰かがもうやっている。という気もする。
ところが。
この本を読むと、自分にもできそうな気がしてくるのです。
自分が欲しいもの=今までにないもの
大ヒット商品を生み出すには、どうしたらいいのでしょう?
なんていろんな人が考える。でも、もしかしたらその考え方自体が、古いかも。他人の欲しいもの、なんて結局分かりません。わかるわけない、他人なんだから。
ところが自分についてなら、どうでしょう。そう、とことん深く調べられる。
こんなものがあったらいいのに。
でもそれはなぜ?なぜ自分は、それを欲しいと思うのだろう?どんなときに?いくらくらいなら、お金出しても欲しいか?なぜ世の中にあるものでは満足できないか?普段意識してないことまで、じーっくり考えるのです。
「こういう事情があるから無理だよね」なんて、常識に捕らわれてはいけません。あくまで、自分の内なる声に耳を傾ける。どういうものが欲しいのか?いや、どんな価値が欲しいのか?自分の何を解決して欲しいのか?
それを磨き上げれば、世の中にないものが出来上がる。だって、もうあるなら、それを使えばいいのだから。
大規模なマーケティング調査なんて要らないんです。あなたも、自分が欲しいものを突き詰めて考えてみましょう。
この本はだいたいそんなことが書いてあります。多少私の解釈による脚色あるかも。でも、自分でも出来そうな気がしてきませんか。
作ったものは買ってもらわねば
上記を理解したら、本書の8割は理解したって言えると思います。しかしまだ終わらない。
自分が欲しいものを思いついても、それを商売にするまでがハードル高い。クラウドファンディングとかあるから、欲しいものをカタチにするハードルは下がったけど、それでも欲しい人が集まらないと、できない。
自分が欲しいだけで考えたものを、他の欲しい人にも分かってもらうには。
言い換えるなら『自分ごとにしてもらう』には。僕が考えたものであっても、みんなにとって「あいつが欲しいもの」ではなく、「自分が欲しいもの」と気づいてもらわなきゃならない。
めちゃくちゃ難しそうだな~。
この本では、それをブランディングという言葉で説明しています。でも、一般的にいうブランディングとはちょっと違う。「利用者にとって、どういう存在か」という立ち位置、それをブランディングという言葉で表現している。
そして、その立ち位置には大きく四種類ある。
詳しくは本を読んでもらうとして、この四分類のおかげで、目指す方向がぼんやり見えるんです。くっきりは見えないですよ。くっきり見えたら、誰でも商売成功しちゃうもんね。そんな甘くない。
でも「いったいどうやれば??」という状況よりは、少し手がかりを得た気分になります。かなり親切に解説してあるし、ね。
今までの常識から外れたところに、新しいものがある。そこにあなたならではの個性があり、あなたが作る理由がある。もしかしたら、それを作ることこそ、あなたがこの世に生まれてきた理由かもしれない。
なんて、大げさですけど、僕でも何かを生み出せる気がしてくる本です。おすすめ。
なんかエッジの利いたトガったもの、作ってみよーぜ。
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