この本、やっと読みました。まだ上巻だけだけど。
文庫 銃・病原菌・鉄 (上) 1万3000年にわたる人類史の謎 (草思社文庫)
- 作者: ジャレド・ダイアモンド,倉骨彰
- 出版社/メーカー: 草思社
- 発売日: 2012/02/02
- メディア: 文庫
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すごい面白い。
こんなレビューでは網羅しきれないくらい、様々な「へぇ~知らなかった」がある。しかもその全てが、ひとつの軸をもとに組み立てられているため、わかりやすく、面白く、壮大なひとつの映画を見ているような感覚すらある。
その軸とは、
「ヨーロッパでは文明が進化したのに、
なぜオセアニア、アフリカなどの土地では進化しなかったのか」
というテーマ。
そんなん考えたこともなかった。そういうもんだと思ってた。ヨーロッパのほうが人が集まってたからじゃないの?くらいなもので。
違うんですね。
全て、ちゃんとした理由がある。
野生動物の分布からみるとこういう理由が。
植物の分布からみるとこういう理由が。
地形からみると…気候からみると…
全ての考察が、パズルのいちピースとなってパチパチとはまっていく。
張り巡らせた伏線がひとつに収束していく、伊坂幸太郎の初期作品を読んでいるかのような面白さ。しかもその伏線は本の中にあるのじゃなく、僕らの目の前に、リアルなこの世界にある。歴史や地理の知識すら、伏線になる。
いや、それらを深く知ってる必要ないですよ。僕なんか学生時代は社会嫌いだったので、たいした知識ないけど、それでも楽しめる。
イヌ、ネコ、牛、豚、鶏はなぜ身近な家畜になったのか?
なぜ他の動物は家畜になり得なかったのか?
エンドウ豆は、なぜあんなに大きいのか?
野生のアーモンドには毒がある(知らなかった!)のに、僕らが食べるやつはどうやって毒なしになったのか?バイオテクノロジーなんてなかった昔に。
言われてみれば、わからないね。
なんでかな?って話が次々明らかにされていく。
今までこういうジャンルの本は、一切興味なかったんだけど、読んでみたら面白かった。生物学、文化、歴史の本をあまり読んだことない人にこそ、おすすめしたい。
ノンフィクションなんだけど、学術的意義なんて気にしないで。
知識欲を刺激してくれるエンターテイメントとして面白いです。
いやー、いい本読んだ。