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お人好しは損ばかり、から抜け出す考え方。書籍「GIVE&TAKE」レビュー

ギブ&テイクという言葉があります。さて、ギブとテイクの割合、あなたはどのくらい?
こう問うと、ギブが多い方がいいような気がしますね。テイクばっかりの人とは付き合いたくないな。

では次の問いはどうでしょう。

あなたはお人好しですか?

こう聞くと、Yesと答えたらちょっと良くないようなイメージがありませんか。お人よしって、ちょっとダメなニュアンスがありますよね。
結局、どうなんだ。お人よしはダメなのか。与えた分はちゃんと回収してこそ、仕事ができる人なのか。
自分のお客様にはできるだけ良くしてあげたいけど、それはダメなのか。

この悩みに対する答えがありました。

どういう本か

まず、世の中の人をギブ&テイクの度合いで三つに分類します。

  1. ギバー:giver 与えるほうがずっと多い人
  2. マッチャー:matcher 与えるのと同じぐらいもらおうとする人
  3. テイカー:taker とにかく見返りをより多くもらおうとする人

で、成功している人がどれに当たるのか。誰が成功しやすいのか、など、特定のひとりを事例を分析したり、集団を分析して、成績とギブ&テイクの割合を確かめたりして検証していく という本です。
で、ごく雑に結論を言うと、トップ集団にもっとも多いのはギバーだけど、ビリ集団に最も多いのもギバーだ、ということ。
つまり、高い業績をあげるにはギバーになるのがお勧めだけど、ギバーになれば高い業績をあげられるわけじゃない。逆は真 じゃない。

人のためにいろいろしてあげるのは難しくないけど、それだけじゃダメ。・・・って、どうすりゃいいのよ。
そういった話を説明してくれる本です。

どしどし助けて、遠慮なく助けられる

どうしたら、ただのお人よしではなく、与えつつ自分も成功する人になれるのか。何を気を付けたら良いのか。
実は、これもあんまり難しいことではないです。

普段は人のために動いてあげる。でも、自分が困ったときは遠慮なく助けを求める。

これだけのことなのです。これだけのことって言いますけど、苦手な人には難しいんですよね、助けを求めるの。
私も、他人に頼るのが苦手だったので、よくわかります。やってあげるのって、気持ち的に楽なんですよ。自分が頑張ればいいんだから。でも、他人に頼むのってどうしても、気が引ける。自分で頑張れば、頼んだときの5倍、時間がかかるかもしれないけど、できなくはない。他人を頼るのって、サボってるような気がして、頼みにくいのです。

でもね、その心理ブロックを外しましょ。そうでないと、いつも人のためばかりでストレスが積もっていくし、なにより、チームの業績が上がらないですよ。ということです。

この考え方、すごい良い。
そう、他人を頼るのが苦手な人って、良い人過ぎて「自分のために他人から与えられる」ことに抵抗があるんですよね。でも、「チームのために、これは他の人に頼むんだ」ってわかれば、頼るの苦手マンは急変できるのです。
そして何度か他人を頼るうちに、頼り頼られが上手になり、業績は上がっていく。

結局、世の中、良い人が多いんですよ。頼られたらみんな嬉しいわけです。
もちろん、距離感とか、頼る度合いとかが難しいですけど、頼るの苦手マンは、他人が腹立てるような図々しいお願いはしないはず。そこは自信もって行きましょう。

与える者のおごりを捨てる

あともうひとつ、本書には書いてないですが、もと「頼るの苦手マン」として私が気づいたこと。
頼るのが苦手な人って、実は自惚れがあるのかもしれない。
自惚れというと言いすぎですが、「自分でもなんとかできるけど、あの人に頼む」と思っているのでは?だから頼みにくいんじゃないでしょうか。私の場合、どーやったって自分じゃできないことは、最初から頼めるのです。あるいは、頼む相手が分からなければ、ボスに「私ではできません」って言える。自分でもできると思ってることは頼みにくい。と気づきました。
それ、自惚れかもよ。
自分より他人のほうが優れている と素直に思えたら、頼るのも自然にできるし。

そんなわけで、お人好しや、自分で抱え込みがちな人に、この本、お勧めです。

photo by:Sasin Tipchai Pixabay

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