地下鉄で通勤しています。
今朝、地下鉄に立って乗っていたら、
隣におじさんが立った。
そのおじさんは、若者でもないのに、
学生みたいに両手に吊り輪を持った。ちょうど体操選手のように。
学生がだるそ〜にしてやる、あれです。
最初は、なんじゃこいつ、とイラっとしました。
いい歳してアホみたいに。
でもよく見ると、酔ってるでもふざけてるでもなく
いたって真面目に両手持ちしてる。
こりゃなんか事情があるのかな。
どんな事情かはわからないけど。
さらに考えた。
自分だったらどんな事情があったら
ああやって両手持ちするだろうか。
足を怪我してる時?
…以上。
それ位しか思いつかなかったけれど、
そんな頃にはもうすっかり平常心に戻ってました。
結局、相手の何か批判しようと思ったら、
相手の立場に立って考え、事情を踏まえ、
それでもやっぱりそれはおかしいよ、
っていう方法じゃないと、
相手に届かないし、建設的な批判にならないですよね。
ドラマで言えば「相棒」の杉下さんが
犯人が罪を犯した背景から事情まで分かってから初めて
「だからといって許されるはずがありません!」って怒る、あれです。
TPPにしてもすべて同じ。
「自分には理解できない対象」として反対意見を叩いたって前へは進まない。
ここまではわかるけど、途中からそこへ落ち着く理屈はおかしいんじゃないの?
って批判じゃないと。
選挙が近く行われます。
いまよく聞かれる
ほぼ子供の喧嘩みたいな低レベルなライバル批判じゃなく
まともで建設的な議論をして、 ちゃんとした選ぶ材料を提示して欲しいもんです。
マスコミ含めて、ね。
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