どうも、学習欲が取り柄の読書屋、せいじ(@twi_sei_ji)です。
この本を読みました。別にいま、農業に取り組んでいるわけではありません。
でもなんか、面白そうだな、と思って。
結果、とても面白かったです。
どんな本か
東京大学を出て、意気揚々と社会人生活を始めた著者が、挫折し、うつになり…職に就いては辞め、を繰り返すうちに、農園のインターンに行きつく。そこで小さい改善を日々積み重ね、農園を成長させる。そして、そのノウハウを惜しげもなく公開することで、一気に有名になる。もちろん狙ったわけじゃなくて、目の前の「こうしたらいいのに」をひたすらコツコツ積み上げた結果。
引きこもり時代にひたすら身につけたITスキルが役立ったり、小さい改善を繰り返すうちに経営視点を身につけていったり、情報のオープン化により業界に新風を吹き込むことになったり。ビジネスの参考になりながらも、ドラクエみたいで物語としてとても面白いです。ほんと、ためになるとか抜きにして、単純に面白いから読む、で良いと思えるビジネス書。
何が面白いのか
ドラクエのように「徐々に武器を手に入れて、徐々に強い敵(難題)を倒していく」面白さもあるんだけど、勇者と違うのは、「ハイスペックなのに挫折してしまった」主人公であること。結局この本の面白さって、「普通の人が、何がきっかけで大物になるかわからない」ってところにあるのだと思います。東大を出ながらも、会社員として挫折した自分が、まさかこんなに有名になるなんて、著者の佐川さん自身も想像だにしなかったことでしょう。会社に勤めていた頃は、スゴイやつになれる・なりたいと思っていたのだろうけど…挫折してあきらめ、とにかく自分がほんの少しでもいいから役に立てる場所を探してもがいた結果、講演をしてまわるほどの人物になってしまった。
そのストーリーに惹かれるのです。何者かになりたいみんなは。私も。
そしてこの本は、どうやったらそんな風になれたのかも、教えてくれる。
そう。目の前の人のために、できること、小さいことから、儲からなくても、やり続ける。それが方法。すっごい人なら、最初からすごい目標を立てて、そこへ向かって猪突猛進で頑張る。でも、僕ら凡人はそれで成功できない。だったら、最初からでかいものを目指すんじゃなく、ただ誰かのためになることを目指す。最近すごい人ばかりで、なんか忘れてたよね、そういうコツコツさ。
この本にも通じるものがあります。
なんか変な言いかただけど、すごくないビジネス書 としてお勧めしたい。